映画国宝 どこがいい 要因のひとつに吉沢亮の演技が素晴らしいから?

映画「国宝」は2025年9月23日の時点で興行収益が150億円になりました。邦画の実写映画の興収の第1位は「踊る大捜査線レインボーブリッジを封鎖せよ」の173・5億円です。今でも客足が衰えないところを見るとこの173・5億円越えも期待できるところです。

邦画の興行成績で第1位は「鬼滅の刃無限列車編」(2020年)の407・5億円です。現在、「国宝」と同時期に公開されている「鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」が10月6日の時点で357億円を超えました。

それらに比べると実写映画は興収は少ないわけですが、100億円越えする作品はアニメでもまれでありますから、国内での興収がこれですから立派な成績です。アニメの場合は海外でも大人気ですから、海外での興収を含めたら「鬼滅の刃」の興収はMAXでしょうねえ。

さほどアニメ好きでない映画ファンとしては邦画はアニメだらけでうんざりだと思う人もいるでしょうね。私はアニメファンでもないですが、嫌いでもありません。邦画にアニメ作品が多いのを毛嫌いしていません。むしろ落ちぶれてしまった邦画を支えてくれる稼ぎ頭なので、アニメ作品に傾くのは仕方がないでしょう。また作品の質も実写に比べて高いクオリティがあるのも散見されますから、アニメも実写と同様に作品そのものを評価されてしかるべきでしょう。むしろアニメに負けないような作品の向上を実写が目指してくれた方が良いでしょう。

映画国宝どこがいい 大ヒットの要因に作品自体の質の高さにあり

「国宝」の大ヒットの要因はいろいろ取り上げられていますが、作品自体の質の良さがあるでしょう。12億円の製作費をかけた大作でありますし、舞台での厚みのある衣装やセットも見どころです。

邦画は今や大作を作ることができないほど弱り切った状態です。お金をかけられないのは、実写の場合はネックになりますね。もちろん映画は金をかけりゃあ良いってもんじゃないですが、金をかけられないとなると、撮影期間を長くすることができず、小道具やセットの作りこみが甘くなるわけですよ。そうなると画面が安っぽく見えてチャチだなあというところを感じさせてしまうわけです。

しかし、今回日本の伝統芸能を映画にするわけですからそういった安っぽさで映像化するわけにはいけません。製作費も12億円を計上したのは今の邦画では大変なことだったと思います。

映画国宝どこがいい 吉沢亮と横浜流星の演技が光るから?

金を掛けないと歌舞伎の舞台の華やかさが出ず、失敗することはわかりきったことなのです。ここは必死の思いで製作に挑んだと思います。歌舞伎役者をキャスティングしているわけではありません。歌舞伎の部外者である主役の吉沢亮と横浜流星には歌舞伎演技の稽古も1年半かけてやっていますから、こういう役作りだって本人の頑張りとともにお金をかけていないとできません。

歌舞伎役者にしてみれば1年半くらい稽古したからって本物じゃないと批判するかもしれません。芸事を身に着けるには数10年かかることでしょう。それだから芸の道は険しいと思いますし、でも映画製作で役作りに1年半かけることは稀でもありますし、ここは吉沢亮と横浜流星の頑張りを評価していいことだと思います。歌舞伎ファンから見ても彼らの演技は許せる範囲だったと思いますよ。舞台装置などディテールも正確だったし、これだけの大ヒットするのは歌舞伎ファン以外の人も動員できたからでしょう。そしてこの映画に感動した人が歌舞伎に興味を持つとなれば歌舞伎の裾野を広げたことになりますね。実際、このところ歌舞伎公演のチケットの売り上げも伸びているようですね。

歌舞伎役者でもない吉沢亮と横浜流星の演技も評価が高いですし、イケメンだけあってそこに美しさも加味されたと言われます。ふたりにとってもこの作品が役者としてのキャリアアップになったわけですから、自信を持ってこの映画を誇りに思っていることでしょう。

映画国宝どこがいい 吉沢亮のやらかしはなにか?

とりわけ吉沢亮にとっては昨年末に不祥事をやらかしていますから、その汚名返上もできますからね。

もう今ではああそんなこともあったねと言う程度のものですから、ここでそれをほじくり返すのは気が引けますが、これを持って私は吉沢を責めるつもりはありません。

ですがこのやらかしが彼にとってダメージだったことを示してそこからこの「国宝」の大ヒットが彼を救うことになったことを言いたいわけです。

やらかしというのは、12月29日の夜に酒を飲んで酔っ払い、翌日の午前中にトイレに行くとして間違えて隣のマンションの部屋に侵入したというものです。玄関のドアも鍵がかかっていなかったので、そのまま自室のトイレだと思い部屋をうろうろしていたらそこに住んでいる女性が吉沢に気が付いて通報したようです。まあ迷惑をかけたということで示談をして不起訴という形をとりました。

しかしこの事件が発覚して彼の主演映画「ババンバンバンバンパイア」が公開延期、皮肉なことに「国宝」と同じ時期に封切りになりました。

現在竹内涼真主演で撮影中のテレビドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」は当初、吉沢亮が主演を務めるはずでした。しかしこの事件を受けて彼の所属事務所から出演辞退が報告されました。

不祥事をしてテレビドラマの降板をしたら次はCM出演もなしになります。

アサヒビールはこの事件を受けて彼を降板させます。後任には横浜流星というのはなんとも皮肉なものです。アサヒビールはこのふたりが主役の映画のことを知っていたんでしょうか。花王の広告も降板させられました。

しかし、書類送検されたものの不起訴処分となったのは殺人とか性加害やいけないお薬の所持といった重大な犯罪でもないし、被害者とは示談ですむことだったからです。

 

今ではまあほぼ忘れられた不祥事であります。おそらくこれをやらかしたときも「国宝」は撮影中であったはずです。ですが「国宝」を降ろされなかったのは、途中で主役交代となればまたいちから代役に歌舞伎の稽古をするとなったりしたら、製作費も労力もより手間がかかるのでよろしくない事態になるでしょう。不祥事も重い犯罪でもないのでそこは目をつぶって降ろさないことにしたのは吉沢には幸運でしたね。というかまさか凶悪犯罪を犯すように見えませんから、大事にいたらないのは当たり前なんでしょう。

映画国宝どこがいい ピンチはチャンスに変える

「国宝」は吉沢亮にとっても俳優としての演技に磨きをかけたものであるし、不祥事で失った仕事をこれの大ヒットによりオファーが増えていくことになるでしょう。

吉沢亮に会ったことはありませんから映像や写真から拝見する印象では嫌な感じはしませんね。だからこの不祥事が雨降って地固まるということわざどおりなのは彼の人徳だと思いますね。人柄が良いとピンチになっても、それを取り返せるものだと私は考えています。

アサヒビールと花王のCMと広告展開を降板させられましたが、アイリスオーヤマはタレント契約を継続させると発表もありました。

そんなところから吉沢亮の幸運も才能のうちなのでしょう。

映画国宝 海外の反応 カンヌ映画祭での反応は?
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