インタビューウィズバンパイア リヴァーフェニックス ポーの一族 本作のキャスティング交代とパクリ疑惑はどうなっているの?

2025年はトム・クルーズとブラッド・ピットが相次いで来日しました。トムは5月、ブラピは6月に来日して映画スターの輝きを示してくれました。気が付けば、ハリウッドも映画スターが新たに生まれなくなりました。彼らも60代でこの後の世代で映画スターらしい映画スターが出てきません。これがハリウッドの衰退であれば悲しいことです。しかし映画に対する大衆の好みの変化であれば、映画が新たな局面に来たということで、筆者は映画の進歩として希望が持てるのですが、どっちなんでしょうか。

さて、この記事では「インタビュー・ウィズ・バンパイア」に関して気になったことを三つとりあげます。

インタビューウィズバンパイア リヴァーフェニックス なぜリバーフェニックスが予定されて出演していないのか?

まずひとつはクリスチャン・スレーターが扮するインタビュアーの役は当初、リヴァー・フェニックスであったことです。しかし、リヴァーが1993年10月31日にヘロインとコカインの過剰摂取のため心不全で急逝したので出演できませんでした。当時、この訃報は期待されていた若手の俳優がいきなり死亡したことも驚きでしたが、死因がドラッグということも意外なことです。そんなイメージがまったくない俳優だったのでショックでもありました。

代役として演じたクリスチャン・スレーターはギャラをリヴァーが興味を持っていたふたつの慈善団体に全額寄付したそうです。またエンドタイトルにはリヴァー・フェニックスに捧ぐというクレジットも出ています。

しかしながら、クリスチャンも悪くはないですが、これをリヴァーが演じたら興味深いものになります。また二大スターに加えてこれからの活躍を期待されたリヴァーですから存命ならこのふたりのスターと肩を並べるくらいの映画スターになったと思うんですね。また、この役には一時ジョニー・デップも検討されていたようでこれまたこれからの新スターであるジョニーならどうなったかという空想もできますね。

また子役としてキルスティン・ダンストも出ています。彼女は当時12歳で、両親からこの映画は怖すぎるのではないかと心配され、完成した映画を観ることを禁じたと言います。

またアントニオ・バンデラスも出演しており、本作はなかなかのキャスティングだったことがうかがえます。

インタビューウィズバンパイアポーの一族 ポーの一族からのパクリなのか?

気になることの二つ目は萩尾望都原作漫画「ポーの一族」に似ていることです。

萩尾望都原作漫画が1972年発表で、本作の原作である「夜明けのバンパイア」をアン・ライスが執筆したのが1973年で、1976年に出版されました。

このことから萩尾望都が「夜明けのバンパイア」をパクったとは思えません。しかし発表の翌年に執筆したアン・ライスがパクッたとは考えにくいですね。今のようにSNSがない時代ですから、アン・ライスが「ポーの一族」を知っていたとも思えません。

だからこれは偶然にも似たような物語が出来たということだと思います。しかし、こういった物語を創るときは以前のものとどれか似たものが出来るのは仕方ないとも言えます。物語の定型は出尽くしていますし、何事も模倣から入るというものです。これが盗作かどうかは訴訟して裁判所の判断にまかせるしかないでしょう。

アメリカは訴訟大国ですから、ハリウッドは映画化に際して似たような小説、漫画、演劇などがあればそれを原作としていなくても裁判を避けるためにその原作の映像化権を買ってしまうということはよくあるらしいです。

 

しかしお互いの原作者がパクリだと騒がない以上、こちらもそれに関しては「夜明けのバンパイア」が「ポーの一族」をリスペクトあるいはオマージュと考えておけばいいことだと思っています。

インタビューウィズバンパイア この映画はコメディなのか?

最後の気になることは、本作品をコメディという批評があることです。

この批評を書いたのは映画評論家の故・双葉十三郎氏です。

「スクリーン」誌の彼の連載「ぼくの採点表」から引用します。

「じつはマジメくさったつくり方と見せながらマジメでないのがニール・ジョーダン監督の面目で、ぼくはクスクス笑いを抑えながら見せてもらったが、客席からまったく笑い声がきこえてこなかったのは、みなさんマジメに観ていたからだろう」

私はこの批評を読んで驚きましたよ。この映画がコメディだって?私の知る限りではこれをコメディと評したのは双葉氏以外にいません。

この記事を書くためにU-NEXTで本作を再見しました。しかし私もユーモアを解さない野暮な人間のせいかこの作品のどこがおかしいのかさっぱり解りませんでした。役者の芝居が、マジメなところがおかしさを出しているというのでしょうか。「ポーの一族」のパクリ疑惑よりもわからない謎ですね。どなたか、この映画のユーモアについて教えていただけませんか。まあ教えてもらっても解説されたギャグなど笑えませんが、納得したいのですね。

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