映画国宝海外の反応!欧米での評価は?世襲は運命なのか?

映画「国宝」はメガヒットして、カンヌ映画祭でも好評でしたが、欧米でも公開されてきました。そこでアメリカやイギリス、フランスの映画雑誌で掲載されたレビューを紹介します。

映画「国宝」海外の評判 欧米での評価はどうだろうか?

※伝説の歌舞伎役者の生涯を鮮やかに描いた『国宝』は、芸術を創り出すための個人的な犠牲を描いた映画の豊かな伝統に加わる。こうした物語は往々にして、歌舞伎という芸術の厳しさや本質を過度に単純化し、登場人物たちが自らを過酷な試練にさらす原動力となるもの、その根底にある感覚を希薄化してしまう。対照的に、日本の李相日監督による予想外のヒット作『国宝』は、長尺の上映時間の大部分を、登場人物たちの演技を軸とした美しい肉体と苦悩に満ちた物語の描写に費やし、主人公の人生における数々の葛藤と複雑な勝利を映し出している。

アメリカ:variety誌

※恋人を失っても、子を犠牲にしても、舞台に立つ瞬間だけが“真実”。これはバレエ『ジゼル』やオペラ『トスカ』の極致だ」

フランス:Cahiers du Cinéma誌

※「美しくはあるが、血統による排除は現代の観客には残酷。吉沢亮の苦悩は伝わるが、共感は半分」

ドイツ:Der Spiegel誌

※「まるでギリシャ悲劇。血が呪いであり、救いでもある。役者の人生は舞台の外でも“役”を生き続ける」

フランス:Le Monde誌

※「家系図が脚本そのもの。シェイクスピアの『王家の悲劇』が、歌舞伎の衣装を着て蘇ったようだ」

イギリス:The Guardian誌

映画国宝の海外の反応は!カンヌ映画祭での反応は?
国内で思いもかけない大ヒットを記録した映画「国宝」。カンヌ映画祭に出品されましたが、おおむね好評でした。このカンヌ映画祭で鑑賞したマスコミの反応はどうだったのでしょうか?ここではカンヌ映画祭での状況を記事にしています。

映画「国宝」海外の反応 血統か才能か日本の伝統芸能はどちらを重視するのか

カンヌ映画祭と同じような感想として映像の美しさと主役ふたりの演技は好評である反面、ストーリー展開はやや難があるというところです。

もうひとつ注目されるのは血統と才能の問題をテーマにしていることですね。

今では歌舞伎は役者は必ずしも歌舞伎役者の息子が受け継ぐということではないらしいです。けれども昔からの伝統から言って、今でも世襲という観念が強い世界であります。

本作品も世襲は運命づけられたものとしてテーマにしていますね。

こうしてカエルの子はカエルというのは本当かという問いかけですね。子供が必ずしも親の才能が持っているとは限らないということですね。

そして親の家業は子が受け継ぐというのも昔なら当たり前だったのが、今ではどうかというところもあります。子供は親の家業とは別のものに興味があるということもあるだろうし、それを抑えて家業を継ぐとはいかがなものかということもありますね。

外国のレビューを読むとそこに注目しているようで、ギリシャ悲劇やシェイクスピア劇と比べていますね。血筋は才能を受け継ぐものなのかというのは科学的に説明はできないことかもしれません。

でも親がやっていることを子が真似ているということはしばしばありますから、そういうときにやっぱり血筋だなあというわけですね。

しかし歌舞伎役者の子が歌舞伎の才能がなく、それとはまったく縁がない人にその才能があることもあるでしょうしね。才能がない人は歌舞伎に興味を示さないという判断もあるかもしれません。しかしやってみると上達が早かったりすることもあるでしょうし、才能を計るのは難しいのでしょう。

映画「国宝」海外の反応 世襲・血筋・才能が絡み合う

しかしだからといって親の家業を無条件に受け継ぐというのはどうかとなるでしょう。本人の想いはどうなんだということから世襲は運命だとするのも、今の社会では受け入れられないですね。本人の気持ちが優先で、世襲が正統視しても才能がある人が歌舞伎役者になるのが良いのでしょうか。

歌舞伎という日本の伝統文化と世襲という運命と才能の兼ね合いを重ねてみるとこれは厚みのある作品でもありました。

映画国宝 どこがいい 要因のひとつに吉沢亮の演技が素晴らしいから?
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