みんな大好き「となりのトトロ」ですがそれだけに噂話になることもありますね。なかでも有名な都市伝説は、サツキとメイ死亡説、トトロ死神説、狭山事件との関連性の3つです。 「となりのトトロ」に関する都市伝説は、映画公開から数年経った1990年代初頭頃からインターネットや口伝えで急速に広まりました。
発生の時期は、1990年代前半(特にインターネットの普及初期や、オカルトブーム、都市伝説ブームの時期)に爆発的に広がりました。
噂の発端は、 「狭山事件」(1950年代に埼玉県狭山市で起きた少女誘拐殺人事件)と、映画の舞台とされる「埼玉県所沢市(狭山丘陵)」という地理的な共通点、そして作中のいくつかの描写(サツキとメイの名前の由来、ホラー要素を感じさせる細部の描写など)を、都市伝説の創作者やネットの匿名ユーザーが結びつけたことが発端とされています。
- となりのトトロ都市伝説 伝説は伝説であって真実ではない?
- となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビア その1 最初は「サツキ」はおらず、女の子は1人だけだった
- となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビアその2「トトロ」という名前の由来は間違えてつけられた?
- となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビアその3 トトロたちの年齢と本名がある?
- となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビアその4 ネコバスの行き先表示の秘密とは?
- となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビアその5 オープニング曲「さんぽ」の作詞者は超有名作家である
- となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビアその6 『魔女の宅急便』にもトトロが隠れている?
となりのトトロ都市伝説 伝説は伝説であって真実ではない?
インターネットや書籍などで語られてきた代表的な噂には、以下のようなものがあります。
「トトロ=死神・もののけ説」
作中でトトロは「死期が近い人にしか見えない」「サツキとメイは物語の途中で実は死んでいる(あるいは行方不明になっている)」という解釈がされました。
後半のシーンで、サツキとメイの影が地面から消えているように見えるカットがあることが、この説の根拠として頻繁に挙げられました。
「狭山事件との関連性」
映画の舞台である所沢市の近く(狭山市)で起きた少女誘拐殺人事件をモチーフにしているという説です。
作中の地名や姉妹の名前(サツキ=五月=事件の月、メイ=May(英語の5月))がこの事件に関連づけて語られました。
「お母さんの病院のモデル」
作中でお母さんが入院している病院のモデルとされる場所についても、様々なオカルト的なこじつけがなされました。
これらは映画の不気味な描写や実際の事件から生まれた噂ですが、スタジオジブリは公式にすべて否定しています。
これらの都市伝説は、子ども向けのファンタジー作品である『となりのトトロ』のノスタルジックな雰囲気や、時には切なさを感じさせるストーリーテリングの裏を勘繰る形で面白半分に作られた完全なフィクションです。そういった深読みも映画の楽しみかもしれません。でも作者からするとまったく意図していないことをこう深読みされても迷惑かもしれませんね。
そこでここでは都市伝説ではない本当のトリビアをご紹介してみます。
となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビア その1 最初は「サツキ」はおらず、女の子は1人だけだった
ポスターを描いた段階では、主人公はサツキでもメイでもなく、女の子1人(7歳)でした。
しかし、同時上映される『火垂るの墓』の尺が伸びたため、トトロ側も尺を伸ばす必要が出てきました。そこで宮崎駿監督が「主人公を姉妹の2人にする」というアイデアを思いつき、サツキ(5月)とメイ(May=5月)の2人が誕生しました。
映画の制作途中で主人公が「サツキとメイ」の姉妹に変更されたあと、ポスターを作る段階になって、宮崎監督はトトロの隣に2人の姉妹を立たせた絵を描こうと試みました。しかし、実際に描いてみたところ、「どうもバランスが悪い」「2人が立っている絵は何か違う」と感じ、うまく収まらなかったと言われています。
というわけでポスターの絵は初期設定のままひとりの少女にしています。しかし、後であのポスターに描かれている少女は誰?という問い合わせはなかったようです。公開当時の「となりのトトロ」は興行的に惨敗しており、映画館で観た人が少ないのです。その頃の宮崎駿とスタジオジブリのブランドはまだまだ知る人ぞ知るというところだったので、こういった問い合わせがなかったようです。アニメオタクからも来ていないところを見ると、あまり作品に対しては熱心なファンもいなかったと思われます。
ちなみに 有名なメインポスターで、トトロの横に立つ少女はサツキでもメイでもない「初期案の1人の女の子」の見た目をしています。よく見ると、サツキの服装でメイのような背格好をした“幻の主人公”が描かれています。
となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビアその2「トトロ」という名前の由来は間違えてつけられた?
「トトロ」という名前は、妹のメイが「所沢(ところざわ)」をうまく言えずに「ところざわ」→「ととろ」と言い間違えたことから名付けられました。
劇中でメイが「トトロって言うの」とサツキに教えるシーンがありますが、実はメイが勝手に勘違いしてそう呼んでいるだけです。
となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビアその3 トトロたちの年齢と本名がある?
作中に登場するトトロたちにはそれぞれ名前と年齢が設定されています。
キャラクター 本名 設定年齢
大トトロ ミミンズ(Miminzu) 約1,302才
中トトロ ズク(Zuku) 約679才
小トトロ ミン(Min) 約109才
小トトロでも100歳を超えている長寿な妖精たちです。
となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビアその4 ネコバスの行き先表示の秘密とは?
サツキとメイを乗せる際、ネコバスの頭の上にある行き先表示がくるくると回ります。
最初は「塚森」や「長道」などの地名ですが、サツキを乗せた後は「めい」になり、最後にお母さんの病院へ向かう時は「七国山病院」の「院」の字が上下逆さま(鏡文字)になっています。これは「ネコバスが文字をうろ覚えで出しているから」という可愛らしい演出です。ここでさりげなくこのキャラクターに親しみがわくような演出をしているのが、さすがアニメーションの匠のわざと言えるでしょう。
となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビアその5 オープニング曲「さんぽ」の作詞者は超有名作家である
幼稚園や保育園でも定番のオープニング曲『さんぽ』の歌詞を書いたのは、児童文学『いやいやえん』や『ぐりとぐら』で知られる絵本作家の中川李枝子さんです。宮崎駿監督が彼女の作品の大ファンだったことから依頼し、あの名曲が生まれました。
しかしながら、この主題歌にも都市伝説があるのですよ。
「さんぽ」の作詞を担当した中川李枝子氏さんが幼少期に歩いたことのある福島県の信夫山をイメージして書いたとのこと。しかし、信夫山には古代からの神社や仏教の寺院が点在しており、霊場としての歴史も長い霊山です。
そんな霊山を散歩すると考えるちょっと怖いですね。ひたすら明るい歌詞でも霊山を散歩する・・・。でもこれも考えすぎです。中川氏さんがそんな深読みで書いたとは公式の発表ではありませんから、元気に歩こうという表面通りに受け止めて差し支えありません。
これも都市伝説でトトロは実は死神でサツキとメイは本当は死亡しているということから、出てきたものでしょう。またその噂からお母さんが入院している病院も死を想像させる・・・という伝説も出てしまいました。
となりのトトロ都市伝説 伝説ではないほんもののトリビアその6 『魔女の宅急便』にもトトロが隠れている?
ジブリ作品おなじみの遊び心として、次作『魔女の宅急便』の劇中にトトロが登場しています。主人公キキが下宿するお部屋の棚に、トトロのぬいぐるみ(または置物)がこっそり飾られています。
ちなみに「トイ・ストーリー3」にも登場しています。ぬいぐるみとして出ていますね。こちらは「トイ・ストーリー」のジョン・ラセター監督が宮崎駿監督にオマージュを捧げて登場させました。またスタジオジブリはアメリカではディズニーの配給ですから、日米のアニメの蜜月な関係がありますね。
まあ伝説も映画を観る時にあれこれ解釈するという楽しみになるのでしょう。しかし、こういうふうに本当の裏話を知ると、ますます作品を興味深く見られますね。トリビアは映画の調味料みたいなものです。

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