「キングダム魂の決戦」が2026年7月17日に封切りになりました。そして封切りして26日め、8月11日に興行収入51億6400万円に達しました。実はこのシリーズは全作興行収入51億円を超えるのです。邦画実写映画シリーズ初の快挙です。
キングダム興行収入 シリーズ各作品の興収は?海外での興収は?
2019年の第1作が57.3億円、2022年「遥かなる大地へ」が51.6億円、2023年「運命の炎」が56億円、2024年「大将軍の帰還」が80.3億円です。
前作の第4作目がシリーズ最高の興収ですね。最新作「魂の決戦」が公開28日で50億円を突破しましたから、本作が「大将軍の帰還」を上回る期待が高まっています。業界では85億円~90億円くらいになるだろうと予測しています。
さて『キングダム』シリーズはアジア各国のほか、北米(アメリカ・カナダ)やヨーロッパ(ドイツなど)でも劇場公開や映画祭での上映が行われています。
海外展開の状況: 第1作目から北米(ファンメーション等による配給)や中国、シンガポール、マレーシア、韓国などで公開・上映され、キャストが現地イベントに登壇するなど海外にもファンを広げました。続く続編もアジア圏を中心に公開されています。
海外の興行収入データについて: 日本の実写映画の慣例として、海外市場での個別の興行収入(国別の詳細な数字)は興行通信社や配給会社から大々的に発表・換算されないことが多く、公式なトータル海外興収の数値はオープンになっていません。ただし、北米の「Box Office Mojo」などのデータベース等には一部の地域での数字が記録されています。基本的には日本国内の興行成績がシリーズ全体の爆発的なヒット(累計で数百億円規模)を大きく牽引している形となります。
キングダム興行収入 シリーズの制作費はいくら?
さて今度はこの大作シリーズの制作費を見てみましょう。
写映画『キングダム』シリーズの制作費については、日本の映画界において破格のスケールであると関係者やメディアによって語られているものの、各作品の具体的な制作費は公式には詳細に開示されていません。
ただし、これまでの報道や業界の推計、プロデューサーの発言などから以下の傾向が知られています。
第1作(2019年公開): 一般的な邦画の数本分に相当する「10億円以上」の日本映画としては最大規模の予算が投じられたと報じられています。中国(象山影視城など)での大規模なロケや、大規模なエキストラ、VFXなどに多額の制作費が充てられました。
第2作以降(『遥かなる大地へ』『運命の炎』『大将軍の帰還』『魂の決戦』など): 複数作をまとめて(または長期間にわたって連続で)効率的に撮影する手法が採られており、スケールアップに伴い1作あたりを上回る巨額の制作費や、シリーズ全体で非常に大きな総製作費がかけられていると推測されていますが、個別の正確な金額は非公開となっています。
どうして「キングダム」シリーズ全作が50億円突破という快挙を成し遂げているか?人気の秘密を探る。
- 原作屈指の人気エピソード「合従軍編」の映像化
『キングダム 魂の決戦』では、原作漫画のなかでも特にスケールが大きくファンの期待値が高い「合従軍編」が描かれています。
秦国が他国すべてを敵に回す絶望的な状況や大規模な戦いは、多くのファンの「この戦いを映画館のスクリーンで観たい」という欲求を強く刺激しました。
- 妥協のない圧倒的なスケールと映像美
日本映画の枠を超えた広大なロケや、数万人規模の兵士が激突する迫力の合戦シーンなど、大きなスクリーンと音響設備で体験する価値の高い映像作りが徹底されています。
「テレビやスマートフォンではなく、映画館へ足を運んで観るべき作品」という認知が定着していることが、強力な集客力につながっています。
- 前作からの熱量維持と魅力的なキャスト陣
これまでの全作品が興行収入50億円の大台を突破しており、前作『 映画『キングダム 魂の決戦』興行収入50億円突破!邦画実写初の快挙と大ヒットの理由! [大将軍の帰還] 』で盛り上がった熱が、そのまま最新作へとスムーズに引き継がれました。
主演の 山﨑賢人 さんや 吉沢亮 さんをはじめとするおなじみのキャストの成長に加え、新キャストの投入によって物語の緊張感と新鮮さが常に保たれている点も大きな要因です。
これら「原作の魅力」「劇場ならではの圧倒的な映像体験」「シリーズとしての安定感と期待値の高さ」が重なり合うことで、邦画実写シリーズ初となる5作連続50億円超えという歴史的快挙を達成しています。
昨今の日中関係の冷え込みから、6作目の中国ロケに影響がないのか?
この作品、もちろん第6作目の制作も期待できるでしょう。大規模な中国ロケもみどころのひとつですね。となると、昨今の日中関係の冷え込みから、第6作目の中国ロケに影響がないのか見ていきましょう。
- 中国ロケ・現地協力におけるハードルの上昇
政治的な関係の冷え込みや、両国間のビザ発給・撮影許可(ロケハンや現地スタッフ・機材の持ち込み等)の厳格化が進むと、これまでのように大規模なクルーを長期間現地に滞在させて撮影することが物理的・外交的に難しくなるリスクは十分にあります。許可が下りるまでのプロセスが長期化したり、最悪の場合は現地での撮影自体が見送られたりする要因になり得ます。
- 国内ロケ地やオープンセット、VFX技術へのシフト
実は『キングダム』シリーズも、全編が中国ロケというわけではなく、シリーズが進行するにつれて撮影手法や場所の変化が見られます。
国内の大規模オープンセットや土地の活用:日本国内でも、山口県などの広大な未利用地を活用して巨大な野外セットを組み、何千人規模のエキストラを動員しての大規模な合戦シーンが撮影されるようになっています。
VFX技術の進化:近年はLEDウォールを使ったバーチャルプロダクションや、最新のVFX・CGI技術を組み合わせることで、現地に行かずとも古代中国の風景や大群をリアルに再現する手法が高度化しています。
- 今後の展開への影響
もし今後中国でのロケがさらに難しくなったとしても、シリーズが築き上げてきたブランド力と潤沢な予算(あるいは日本国内や他のアジア地域での代替ロケ地の開拓、VFX技術の駆使)により、作品のクオリティを維持しようとするアプローチは続けられると考えられます。ただし、初期に見られたような「本場の巨大スタジオや広大な景色をそのまま切り取る贅沢さ」の維持には、これまで以上に高いハードルが立ちはだかることは確かです。
現在、日中関係の冷え込みはロケのフットワークを重くする大きな要因ですが、日本の映画制作陣がどのような代替策をとるのかも、今後の邦画大作の行方を占う上で注目されるポイントです。
